森の中のトレイルを歩いていると、白樺の木の下に数多く落ちています。
葉っぱを広げると、先の方にちいちゃな黄色いたまごが産み付けられています。
オトシブミ 甲虫目・オトシブミ科(Attelabidae)
分布 沖縄を除く日本全国
オトシブミは、 ゾウムシ(象のように長い口を持った虫)に近いカブトムシの仲間の昆虫です。
種類 日本には22種
大きさ 5~7mmくらいの小型種が多く、大きなもので1cmほど、最も小さなものは3mm程度のものもいる。
5~6月にかけて山や林の中のトレイル上でもよく見かけことがある。直系1cm長さ2.5cmくらいの、葉が巻物のように丸まって落ちているものです。
(その昔、直接渡せないような内容の手紙(恋文・密告・政治批判)は、わざと気が付くように落としておいた様で、「落とし文」「落書」「落首」と言われていました。当時の手紙は巻紙に書かれていたので形が似ていたと思われます。また、これを鳥の仕業と見立て、「ほととぎすの落とし文」とか「かっこうのたまずさ(手紙・消息)」と呼んでいました。)
「おとしぶみ」は中の幼虫が成長し成虫になるまでの食料兼シェルター(揺籃=ようらん)で成虫したものが「オトシブミ」です。
春から初夏にかけて成虫が現れ、同じ場所で、約一ヵ月半ほど見ることが出来る。
棲息場所は林緑部の比較的明るい場所を好む種が多く、深い森の中や、針葉樹林ではほとんど見ることはできない。
生態
全ての種が若葉を切って揺籃を作るが、葉の切り方は種によって特徴がある。種によっては揺籃を切り落としてから「おとしぶみ」にする。
利用する葉は種毎に決まっているが時期や地域によって異なり、数十種の葉を利用するものから、数種の葉しか巻かないものまでいる。
蛹化・羽化・後食・越冬
幼虫は揺籃の内部を食べ成長し、3ヶ月で成熟。幼虫は揺籃の中で蛹となり、羽化し体が固まるまで数日揺籃の中で過ごし、揺籃に小さな穴をあけ脱出する。
新成虫はしばらく葉を食べ(後食)越冬態勢に入る。種によっては、揺籃を後食とせず、また後食の期間もまちまちであり、ほとんど後食せず越冬態勢に入るのもあれば、秋になるまで一ヶ月以上もみられるのもある。
一部の種では、夏から秋にかけ揺籃を作る場合があり、一年に2化しているようである。全ての種が越冬をしている様であり、落ち葉の下や樹皮の下でするようである。