遭遇

斑尾高原内のトレイル整備の途中、そろそろ見るのも終わりになる時期になるチョウを発見。

なんと、ヒメギフチョウの交尾状況です。

ギフチョウ、ヒメギフチョウは斑尾では良く見かけるのですが、交尾を見るのは初めてです。

 

一足遅れの満開

斑尾高原には、花の形が香辛料のチョウジに似ているためについた、また日本海側の山地に生育するため奥と付く奥丁字桜(おくちょうじざくら)、日本の野生の桜の代表、山桜(やまざくら)、山桜より花が大きく色が濃い、大山桜(おおやまざくら)、山桜や大山桜が終わるころ咲きだす霞桜(かすみざくら)などの桜がありますが、これらが終わるころ咲くのが、サクラらしくないサクラの代表格、サクラの仲間の原種ともいわれる上溝桜(うわみずざくら)です。

白いブラシのような花が全体を覆うほど咲きます。材が硬く火をおこすのに使われたり、古くは占いに利用され、上面に溝を掘ったことから(ミゾがミズ)上溝となったといいます。

斑尾高原のあちこちの山で今満開です。

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静映の湖

東山魁夷画伯の「静映」という絵の湖は、斑尾高原の「希望湖」です。
画伯のスケッチの場所を訪ねる旅ということで、
北海道からお客様がみえました。

善光寺北にある花岡平霊園にある画伯の墓地から斑尾高原に・・・

希望湖への案内役が仕事でしたが、
レストランをしているということで昼食もということで
北信濃にふさわしい、北海道にはないメニューとのリクエストもあり

笹ずし 富倉そば えご 芋なます ぜんまいと柿の白和え
きのこと地元根野菜とみゆきのポークのみそ仕立て煮物というメニューです。

あいにくの雨模様の希望湖でしたが、幸い風もなく霧もなく
初夏の「静映」とは違う紅葉の「静映」の構図を案内することが出来ました。

斑尾高原から安曇野に向かう旅だそうです。
紅葉の信州を楽しんでいただきたいとお見送りをしました。

モリアオガエル

袴湿原で話をしようと思ってたら、近くでモリアオガエルが産卵を始めてしまいました。
モリアオガエルは木の上に産卵する事で知られてます。
モリアオガエルは、山の中の人が来ない処で産卵をして、イメージは結構神秘的なところがあるんだけど

山の家の下、某スキー場に勤務の○辺氏の家の下、大きなカーブの道路わきの水溜り上です。
なんでこんなとこに・・・・
今、産卵の真っ最中です。

実は4年前からこの時期に決まって産卵してます。

あの、泡みたいなのは、メスが産卵の時に出すんではなく、メスが産卵したのをオスが数匹で後ろ足でかき回して泡にするんです。
卵が木の上で乾かないように泡で守ってるんだよね。

産卵時は、一匹のメスに4~6匹がとっついてます。

木の上の泡の中でおたまじゃくしになって時期がくると下の水溜りに落ちていくんです。
水溜りに落ちてかえるになるんですね~。

近くだから見に行ってください。
けっして棒なんかで突っつかないこと!。

かえるになる頃、かえるをねらってヘビちゃんなんかが来たりするんだ。

斑尾トレイルは花街道そして歴史道

斑尾高原には多くのトレイルがあり、それぞれの特徴があります。
共通するのは、花街道でありその植物の豊富さです。
今の季節、ゲレンデを上り、斑尾山頂上・大明神岳・信越トレイルを赤池までの
トレイル沿いをちょっと花を中心にご紹介・・・・・します。

チロル前から上り始める時、芝生の中にタンポポのような高さ30~40cmの花みかけるよね。ブタナです、ヨーロッパ原産の帰化植物です。タンポポも今はほとんどがセイヨウタンポポです、日本へは明治時代に帰化してます。
木には白い花が目立ちます。ミズキ・桜の仲間の原種と言われるウワミズザクラ、これにつく小さなさくらんぼは熊が大好物なんだ。・葉っぱが亀の甲羅の形をしているムシカリ(オオカメノキともいう)・ヤブデマリなど、大きな木に紫のフジも見えます。日本のフジは西日本のヤマフジと2種類で見分け方はツルがフジは左巻きヤマフジは右巻きなんだよ。
スーパークワッドの上部、大文字焼きの跡の左上に下からも黒く見えるのが、ヤグルマソウです。何でここに群生してるんだ!。もう直ぐ高さ1mくらい葉っぱは40cmくらいになって白い花が咲きます。

第4リフト終点横から急な坂を上り始めるとトレイル左側にびっちりあるのがゴゼンタチバナ、実をカラタチバナに見立て、白山の御前峰から名付けてます。花は白く紅い実をつけます。仮山頂からはブナ林に入りトレイル両側はブナの新芽でいっぱいです。

山頂までの間、紫が濃いユキグニミツバツツジ・コブシに似ているタムシバ、見分け方はコブシには花柄に一枚葉っぱが付いていて、タムシバにはありません。コブシの方が大きな木になります。
山の稜線・左側は飯山市の静間地区の共有地で、境をハッキリさせる為かブナの木に紅いスプレーで「しずま」と大きく書いてあり・・・がっくりです。

頂上には薬師さんが祭られてます。小さな祠に13体の石仏がはいってます。これにまつわるお話は、なが~くなるので一緒に歩く時話します。
300mほど西に大明神岳があります。眼下に野尻湖・正面に妙高山・黒姫山・飯綱山そしてその奥に戸隠山です。全ての山が修験道の道場があった山で、山岳宗教が基になり、神がいる山を一見できるこの峰を「大明神岳」と呼んだんだと思います。大明神とは神を崇拝し呼ぶ時に使われる言葉なんです。

この4山と斑尾山を含んだ5岳を、信濃の国では北信五岳と呼び越後の国では信越五岳と呼びます。妙高山だけ越後の国にあるからでしょう。

さてこれから信越トレイルの始まりです。斑尾山頂上1381,8mから仮山頂に戻り、西への稜線を歩きます。稜線は冬風当たりが強く雪も多く積もることができません。そのためユキツバキを見る事は出来ません。また、ハイイヌツゲもなく紅い実をつけるアカミノイヌツゲが見られます。
頂上から大明神岳・仮山頂からのこのトレイルではギフチョウを見る機会が多くあり、もう少しすると「旅する蝶・アサギマダラ」も良く見ます。
アサギマダラの生態ははっきりとしてません。
しかし、何百キロも飛ぶんです。 志賀高原や美ヶ原でマーキングされたものが沖縄で確認されたり、新潟で確認されたものは韓国からの蝶でした。
その優雅な飛び方にはうっとりさせられます。

稜線中ほどに太さ30cm・高さ10mくらいのコシアブラの木があり昨年の葉っぱが落ちてますがまったく緑の部分が無く、葉っぱ全体が細かい網になってます。これを集めて古い油をこしたことからコシアブラと呼ばれるようになったともいいます。
眺めの良い、とちの木コースの上部に出ました。
涼しい風と頚城平野・直江津の港・日本海・佐渡島までの絶景を見ながら・・・
この位置から直江津港までは直線距離約40km・佐渡の金北山までは135kmです。
ちなみに東京までは直線距離約200km・富士山までは約170kmです。
そんな所で

一休み・・・・です。       冷た~いスポーツドリンク・・・ゴックン