斑尾トレイルは花街道そして歴史道

斑尾高原には多くのトレイルがあり、それぞれの特徴があります。
共通するのは、花街道でありその植物の豊富さです。
今の季節、ゲレンデを上り、斑尾山頂上・大明神岳・信越トレイルを赤池までの
トレイル沿いをちょっと花を中心にご紹介・・・・・します。

チロル前から上り始める時、芝生の中にタンポポのような高さ30~40cmの花みかけるよね。ブタナです、ヨーロッパ原産の帰化植物です。タンポポも今はほとんどがセイヨウタンポポです、日本へは明治時代に帰化してます。
木には白い花が目立ちます。ミズキ・桜の仲間の原種と言われるウワミズザクラ、これにつく小さなさくらんぼは熊が大好物なんだ。・葉っぱが亀の甲羅の形をしているムシカリ(オオカメノキともいう)・ヤブデマリなど、大きな木に紫のフジも見えます。日本のフジは西日本のヤマフジと2種類で見分け方はツルがフジは左巻きヤマフジは右巻きなんだよ。
スーパークワッドの上部、大文字焼きの跡の左上に下からも黒く見えるのが、ヤグルマソウです。何でここに群生してるんだ!。もう直ぐ高さ1mくらい葉っぱは40cmくらいになって白い花が咲きます。

第4リフト終点横から急な坂を上り始めるとトレイル左側にびっちりあるのがゴゼンタチバナ、実をカラタチバナに見立て、白山の御前峰から名付けてます。花は白く紅い実をつけます。仮山頂からはブナ林に入りトレイル両側はブナの新芽でいっぱいです。

山頂までの間、紫が濃いユキグニミツバツツジ・コブシに似ているタムシバ、見分け方はコブシには花柄に一枚葉っぱが付いていて、タムシバにはありません。コブシの方が大きな木になります。
山の稜線・左側は飯山市の静間地区の共有地で、境をハッキリさせる為かブナの木に紅いスプレーで「しずま」と大きく書いてあり・・・がっくりです。

頂上には薬師さんが祭られてます。小さな祠に13体の石仏がはいってます。これにまつわるお話は、なが~くなるので一緒に歩く時話します。
300mほど西に大明神岳があります。眼下に野尻湖・正面に妙高山・黒姫山・飯綱山そしてその奥に戸隠山です。全ての山が修験道の道場があった山で、山岳宗教が基になり、神がいる山を一見できるこの峰を「大明神岳」と呼んだんだと思います。大明神とは神を崇拝し呼ぶ時に使われる言葉なんです。

この4山と斑尾山を含んだ5岳を、信濃の国では北信五岳と呼び越後の国では信越五岳と呼びます。妙高山だけ越後の国にあるからでしょう。

さてこれから信越トレイルの始まりです。斑尾山頂上1381,8mから仮山頂に戻り、西への稜線を歩きます。稜線は冬風当たりが強く雪も多く積もることができません。そのためユキツバキを見る事は出来ません。また、ハイイヌツゲもなく紅い実をつけるアカミノイヌツゲが見られます。
頂上から大明神岳・仮山頂からのこのトレイルではギフチョウを見る機会が多くあり、もう少しすると「旅する蝶・アサギマダラ」も良く見ます。
アサギマダラの生態ははっきりとしてません。
しかし、何百キロも飛ぶんです。 志賀高原や美ヶ原でマーキングされたものが沖縄で確認されたり、新潟で確認されたものは韓国からの蝶でした。
その優雅な飛び方にはうっとりさせられます。

稜線中ほどに太さ30cm・高さ10mくらいのコシアブラの木があり昨年の葉っぱが落ちてますがまったく緑の部分が無く、葉っぱ全体が細かい網になってます。これを集めて古い油をこしたことからコシアブラと呼ばれるようになったともいいます。
眺めの良い、とちの木コースの上部に出ました。
涼しい風と頚城平野・直江津の港・日本海・佐渡島までの絶景を見ながら・・・
この位置から直江津港までは直線距離約40km・佐渡の金北山までは135kmです。
ちなみに東京までは直線距離約200km・富士山までは約170kmです。
そんな所で

一休み・・・・です。       冷た~いスポーツドリンク・・・ゴックン

春の女神に逢いに行こう。

6月12日か14日に
「春の女神」ギフチョウに逢うのと、森の貯水池「ブナの森」でブナの新芽の観察会・・・・おまけにちょっと山菜採り(大きな声では言えませんが)

そして、おしゃべりガイド「おらっち」のウンチク!
斑尾高原周辺の文化、歴史・・・・を聞き流しながらお弁当もってトレッキングしませんか。

10時くらいに赤池から袴岳を目指します。途中袴湿原や袴池でクロサンショウウオの卵を見たり、うまくいけばモリアオガエルの産卵も見れるかも・・・

袴岳のブナ林でブナの新芽をちょっとだけ・・・・い・た・だ・き!

袴岳の大きな森は、フィトンチットがいっぱい。心と体に癒やしをプレゼントしてくれます。    なんとなく森林セラピー。

眼下に見える樽本地域の昔話、遠くに見える米山・・斑尾山とは兄弟山なんです。上杉謙信の樽本越え、木曽義仲の平家討伐、川中島の戦いにまつわる話

こんな、午前2時間午後2時間くらいの予定です。赤池には車で集合。
ブログを見た人、そしてその仲間
ちょっと、お声がけをしていただき連絡いただけたら・・・・・・計画実行に取り掛かり・・・ます。

山の頂上で
フランスパン・ドライソーセージ・冷えた白ワイン・そしてチーズ
食べようよ!。

足腰きたえて・・・テニスの基礎トレも兼ねれるよ。

後は天気予報との相談です。なんといっても「梅雨入り」だから!

足腰に自信なくても大丈夫!。 じかれたぁ~  時は一休み。みんなでワイワイ・・・山登り!。

めいっぱいの春、いただきトレッキング

北海道から信越トレイルを歩きに4人のトレッカーがいらっしゃいました。
アコンカグア登頂・アラスカマッキンリー山滑降・アリューシャンやグリーンランドをカヤック&滑降などすっごい経歴を持つガイドの人が3人のお客様を連れ、5泊6日の予定でスルーハイクです。
3人のお客様は女性です。世界のトレイルを楽しみながら歩いてるベテランとの事。
6日、7日とおらっちに宿泊、7日は斑尾山から赤池までの約12kmをトレッキング。おらっち現地ガイドです。

女性とは言え、おばさんです。・・・・・・すんません。
でも、さすがにいろんな所を歩いてるだけに足腰は丈夫です・・・さすがです。

後で、年齢を聞いて・・・びっくりです。
78歳・76歳・いちばん若い方で63歳でした。
どう見ても60代2人、50代1人だと思ったし、見た目にもそう見えたからです。
北海道とこの辺では、地域文化、歴史がまったく違っていることから、この地域の歴史、文化に興味があるとのこと・・・・・
よかった・・・おらっちの得意な分野、いっぱいしゃべりまくりました。

植物の呼び方(地域での・・)や山菜としての食べ方など・・・
ガイドの奈良さん、コシアブラを食べたことがないとのこと。
他の皆さん、珍しい山菜、食べたことの無い料理の仕方・・・・注文多し!。

トレイルから外れ、おらっち山菜さがしのトレッキング。
斑尾山から大明神岳に向かうところで先ず、ギフチョウに遭遇。北海道の人はギフチョウを知らない・・・。
仮山頂からタングラムに向かう稜線では4羽の遭遇。
そして、コシアブラ収穫。

ルピナストレイル中腹の大きなブナの木の下で楽しくお昼ごはん。
我が家のお弁当に、皆さん大満足!。・・・おかあちゃん、朝早くからありがとさん。ふき味噌やゆで卵の味噌漬け大好評でした・・よ。

袴岳に入り、昨年のブナの実の豊作が見事にブナ林の中いっぱいに芽をだしてます。まるでカイ割れ大根を栽培してるみたいです。
その数には圧倒されます、そしてとっても美しい!。
動物の何かが、昨年実を集めて忘れたのか・・・・大きなコップくらいの処にまとまって50本ちかく生えてる・・・そのままパックに入れたら本当にカイワレ!。

これだけの数、200本ほど、い・た・だ・き!
今夜の夕食時、これで特別つまみを作ってやろう。

その他、ちょっとヤブにはいってしばし山菜取り。
その結果、
うどの皮のきんぴら。   うどのスティック。   うどの葉のてんぷら。   竹の子とわらび、こごみの味噌汁。  コシアブラのてんぷら。  うどぶきのおしたし。

極め付き・・・本日のメインつまみ。
ブナの芽のおしたし、 おかかと醤油。   マヨネーズ和え。  酢味噌和え。   豚肉とブナの芽ごま油いため塩コショウ味。・・・・どれも最高!

大きな自然を・・・そして究極の食物繊維・・・を体に取り込み
北海道はでっかいど~・・・の方々も感激の・・・夕食でした。
ガイドの奈良さん、つまみのおかげで・・・・ちょっと飲みすぎ?

今日は、赤池から涌井までのトレッキングです。
楽しいトレッキングを・・・をお約束しお別れしました。・・・がんばってくださ~い。

最後ですが・・袴岳では、ヒメギフチョウにも遭遇しました。
みんなで、「春の女神」にしばし見とれてました。
とっても楽しいトレッキングでした。

花と歴史の沼の原

今日の、信濃毎日新聞の北信版に沼の原湿原のミズバショウが紹介されています。
湿原中央の川べりを、事務局の佐藤君が歩いてる写真です。

沼の原湿原はほぼ300年をかけて出来た湿原です。
ミズバショウが盛んに咲き誇っている場所は、水田の跡と思われます。
そうなんです、昔あの場所には人が住んでいたんです。

残っている記録には、享保年間(1716~1735)江戸時代の中頃で将軍吉宗の時代には、宿場町「萩原宿」として75戸を数えたとあります。
1戸に3~4人として300人近い人たちが暮らしていたことになります。

いつ頃から「奥沼部落」とも呼ばれる「萩原宿」の歴史ははじまったんでしょうか。
どうも、様々な歴史と言伝えなどをつなぎ合わせると平安時代にさかのぼる。
斑尾山から北に延びる関田山脈には多くの17の峠道があるが、奥沼部落は峠道の重要な位置にある。17の峠道の内、一番南に位置する「万坂峠」からは、斑尾山の北斜面を抜け八坊塚・分道・堂平・飯山の「飯山・田口街道」
奥沼部落の西(現西トレイル)を抜け沼の池(希望湖)・大川・藤ノ木の街道。
樽本から沼の池(沼部落)・奥沼部落の東の川沿い(現、東トレイル)・分道と抜ける「樽本越え」ここは唯一峠がついてません。ここを入れて17の峠道です。

街道が交わる場所には、人が集まるのと同時に周辺に人が住み始め、そして厳しい自然と山岳宗教等の影響から、八坊主・八坊塚の地名にあるように多くの寺院が古くから建てられるようになったと思われます。
奥沼部落には、弘法大師(後の空海774~835)の弟子、慶順(1486~1592)が開山したという伝えがあり、親鸞(1173~1262)も越後から関東への布教に行く時、親鸞の10世の孫、蓮如(1415~1499)も親鸞の布教の道を訪ね、1468年頃、「樽本越え」を通ったとされている。

越後側にも寺院があったといいます。
上樽本でも、集落の中央を流れる土路川の東側の地域の土中からは、寺院の物と思われる廃材や五輪塔の一部と思われる石がいまだに出るといいます。
おそらく、上樽本より上部の場所に寺院があり大きな土砂崩壊によって埋まったものと考えられます。

沼の原湿原は、貴重な自然環境の場所であると同時に、様々な歴史を持った
ロマンあふれる場所でもあります。

斑尾高原のさくら

ついこの間、2日ほどやけに暖かいというよりは暑いと思うほどの日があったかと思うと、今日なんかは寒いよね・・・。

時々、雨なんかが降ったり、風は南風なんだけど冷たいし

今朝は、5時半に起きて、6時からトレイルの下見に行きました。
雨の中、ビッグ・マウス・バンドのメンバー2人と3人です。
明日の、「妙高エコ・トレッキング・イン斑尾」に参加されるお客様に斑尾の魅力を充分に味わっていただこうと思い、そのルート探しなんです。・・・・残雪の除雪もしながら。

9時には、実行委員会のメンバーとルートの改良作業。 雪の為に折れてしまった橋の架け替え、残雪の多いいところの除雪・・・等々です
13時には、このイベントに大阪吹田市から50人のお客様が到着されるので
そのお出迎え・・・・そこでご挨拶

なんか・・・1日がやけに長いです。

湿原もこのルートもいたるところミズバショウだらけ。
おおいわかがみにも花芽が付いてました。オオヤマザクラも咲いてるし
水溜りにはカエルの卵もあるし、春を充分感じるルートです。

さくらといえば、斑尾高原ホテル前のテニスコート入口に
2本の桜が、今見ごろだよね。
あの桜、斑尾高原開発20周年の記念植樹で植えられたものって、・・・しってた?
平成3年8月1日 10時30分に記念植樹
15時から「芙蓉の間」で記念式典
16時からは、ジャズ・フェスティバルの10周年とジャズ・フェスティバル91”のウェルカムパーティーを兼ねた祝賀会が、ホテル・モンエール横にあった「イベントハウス」で行なわれたんだよ。

「イベントハウス」ってのは、ジャズ・フェスの夜のジャムセッションの為に造ったテントハウスだったんです。

桜は、3本植えられたんだけど雪の影響を受け、1本だけが育ちが悪く今年の春に根元から折れてしまいました。
3本は、飯山市、信濃町、旧妙高村の協力を得て開発されたので、市、町、村に対し感謝の気持ちを表す桜ということで3本植えたんです。

15年も経つと立派な木になるし、毎年良い花咲いてくれるよね。

桜の木の下に、唱歌「ふるさと」の詩が刻まれた石碑があるけど
あれは、斑尾高原開発10周年の記念碑なんだよ。
山の家の前の3本のオオヤマザクラは、斑尾高原開発30周年記念植樹なんです。
花芽がふくらみ始めました、他の桜が終わった頃
咲いてくれると思います。    結構、目立ちたがり屋かも・・・・。

植えた奴が・・・・奴だけに・・・?。